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2019.02.15
宗教のごった煮国家・インド――ブッダの聖地2562(その5)
聖地巡礼は長時間のバスの旅
次の日の12日、僕たちはヴェーサーリに向かった。
前回もそうだったが、今回も、
歴史の時系列でブッダの聖地を巡るわけではなく、
場所が近いところから順番に回っている。
ヴェーサーリは、前日に訪れたラージャガハの北側にあるから、
今日のルートになった。
聖地巡礼は、言い換えれば、
「長時間バスに乗る移動の巡礼」ということになる。
5時間、6時間は、当たり前。
ちなみにこのブログを書いている今の、
サヘート・マヘートからサンカーシャへのルートが、
今回の旅での最長距離の移動になる。
でも、サライの小倉さんは、
「あと5時間あります」と言いそうなところを、
「もうあと5時間ですよ」と言っていたのを聞いて、
言葉が人に与える力の大きさを感じた。
📷
〈ブッダの聖地〉第二結集の地・ヴェーサーリ
話をヴェーサーリに戻すと、
長老に聞いたが、ブッダガヤの大塔もそもそもヒンドゥー教の様式をしている。
今回のヴェーサーリのアーナンダ・ストゥーパも
現地ガイドによると、ヒンドゥー教の聖なる場所であるらしい。
それを聞いて僕は
日本の神仏習合のことを思い出した。
インドでも神仏習合があるんだ。
ちなみにここのアショカピラーは、
インド全土で唯一無傷で残っているものだ。
📷
多様な宗教が混在するインド
思えば、インドにある宗教は様々で、
バラモン教、ヒンドゥー教、ジャイナ教、
シーク教、キリスト教、イスラム教、
ゾロアスター教も忘れてはならない。(ゾロアスターの歴史は古いのだ)
そして、仏教。
広大なインド。
12億の人。灼熱の太陽。豊穣な大地。
人々はその中で、
すがれるものに頼るのだろう。
そして人は、神に祈る。
紀元前6世紀にブッダは言った。
「頼れるものは、何もない。
ただ、ダンマ・真理だけをよりどころとせよ」
長老は言う。
「仏教は宗教ではない。科学である」
📷
アーナンダ・ストゥーパで
インド人ガイド氏が、
自身の信仰するヒンドゥー教の神々の話をした。
それを長老は興味深そうに聞いていた 。
それはまさに、サールナーとでの長老の話にあったように、
議論することと自分の殻にこもることとは、
まったく次元の違う話なんだと思った。
📷
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